中東の危機 イランの核問題(2)

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 今、イランを攻撃しなければ、今後は核を持ったイランと付き合っていかなければならず、中東は核のドミノ現象が起こり、さらなる不安定な問題へと発展する、という。

 果たして、イランの核施設を攻撃することが、問題を改善させる方向になるのであろうか。今、イランとの外交的な話し合いが必要だという声も強い。
 攻撃が成功しない恐れもある。確実に攻撃を成功させるには、イランの防衛体制を通過する必要がある。通過できない(可能性が高い)場合、防衛体制を無力化しなくてはならない。そうなれば、核施設だけが攻撃対象という段階からさらに拡大することになる。それに、攻撃が失敗すれば、イランの反発は強くなり、失敗により核開発は続行される。
 イランの核施設までたどり着けたとしても、核施設が地下深くにあることも懸念材料だ。最新鋭のバンカーバスターでこれを破壊することは可能だというが。そして、これらのイランの核施設が全部、判明しているわけはないということだ。つまり、判明していない重要な核施設があれば、核開発は続けられる可能性が高い。

最悪の事態は、全面戦争

 そして、もう一つの問題は、核施設の攻撃が成功、失敗に関わらず、イランが体制崩壊をも辞した反発、報復をしてきた場合だ。どこまで、イランからの報復を許容できるか。
 万が一、全面戦争に陥った場合、イラクやアフガニスタンよりも手痛い状態になるということだ。イラクとアフガニスタンでアメリカはかなり痛手を負った。ようやく、イラクとアフガニスタンからの撤退が現実的になったところ。しかし、傷跡が癒えないまま、イランにということになると、今後のアメリカの情勢も厳しいものになりそうだ。それに、イランはイラクやアフガニスタンと違って、軍事的に強力だとされる。全面戦争に陥った時の代償は大きいだろう。

 こうしたことから、イランの核施設攻撃は厳しいという声が強い。
 現在、両者(欧米とイラン)の駆け引きは続けられている。IAEA(国際原子力機関)との話し合いをすると主張するイランだが、どこまで査察や交渉が実現するかは不透明である。その一方ではホルムズ海峡を封鎖、脅威があれば対応するという主張も見られる。
 経済制裁を実施した欧米だが、イランはヨーロッパの一部に原油輸出の停止を実行し、さらにヨーロッパ全域に広める動きもある。
 これらの展開は、欧米やイラン、中東地域だけではなく、アジアにも影響し、日本にも影響は及してくる。

(続く)

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