電子書籍の行方~番外編~

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 2010年はキンドルやiPadのヒットにより、電子書籍元年といわれるほど、ブームになった。これまで何度か電子書籍への取り組みがされてきたが、その度に様々な問題に生じ、うまくいかなかった。
 今回の流れの中でも、様々な問題が生じている。紙とどう折り合っていくのか。著作権の問題、販売の問題、出版社と端末メーカーとの関係、端末の規格の問題などなど、様々な問題は現在でも存在する。
 しかし、それでも電子書籍への期待度の高さを感じる。

 iPadは様々な表現が可能で、雑誌にとっては有望だが、小説となるとディスプレーを長時間見るのには適していないため厳しい。そのため、キンドルは電子ペーパーを採用しており、見やすいことから小説には有望といえる。こうした各端末メーカー、それぞれの特徴がある。
 現在でも新たに端末を発売しようとするメーカーが多いことからも、電子書籍端末の充実度は高くなっていくだろう。
 そして、新たな技術が登場し、電子ペーパーが白黒からカラーにも対応できるということから、新たな競争、期待が見出される。世界で初めてカラー電子ペーパーを採用した電子書籍端末を、富士通フロンテックが「FLEPia」(09年3月発売)で実現している。しかし、表示の暗さや描画速度の遅さなどから、累積出荷台数は1万5,000台にとどまっているというが、同社はその新型「FLEPia Lite」を4月以降に発売するという。
「FLEPia Lite」は富士通研究所(川崎市)が開発した新型の電子ペーパーモジュール(複合部品)を搭載し、それぞれ赤、緑、青の光を反射する。3枚の特殊な液晶パネルを重ねてカラー表示を可能にした。光を効率的に反射する液晶材料を開発したことで、表示の明るさを改善し、黒の表示の妨げになる格パネルの光の反射も抑制し、従来品で4対1だったコントラスト比を7対1まで高めた。さらに、コンテンツの書き換え速度も改善し、8型画面の場合、従来品の半分以下の0.7秒で済み、複数の画面列を同時に描画する方式で実現した。

ブームは定番化するか、流れてしまうのか

 こうしたことから、電子書籍元年として大注目され、大ヒットした電子書籍であるが、果たして、今年の2011年はどうなっていくのだろうか。
 これまでの過去の経緯と同じような、ブームが去り、また充電期間が訪れるのだろうか。それとも、この勢いが熟成し、電子書籍というジャンルが確立し、読書の形態の中で定番化されていくのだろうか。
 見どころ満載の電子書籍の行方は気になるばかりだ。今回の勢いは本物ではないか、というのが正直なところだが、もし充電期間が訪れるとしても、今回の取り組みで、土台作りはさらに出来上がったのではないかと感じる。
 そうはいっても、今回の電子書籍の進歩した内容を、うまくビジネスに結びつけるのは可能だと感じる。それが何か、というと明確には言えないが、各メーカーや出版社、メディアは試行錯誤して、面白い取り組みがされていることから、方向性は期待が大きい。
 やはり、電子書籍の未来は期待が大きい。

 紙で養われたこれまでのビジネス。電子書籍の登場で、そのビジネスに大きな波を起こすのだろう。これまでのやり方が通用しなくなるかもしれない反面、大きなチャンス、新たなメリット、もっと良いサイクルになる可能性がある。
 読者も供給する側も、この波をうまく取り入れて、活用したいものだ。

<参考資料>

・「富士通系、4月以降に新型 カラー電子書籍端末 コントラスト比と書き換え速度2倍 半額の5万円」
(日経産業新聞 2010年11月12日(金))

<ピックアップ記事>

・「ガジェット好きにはたまらない」/なんでも駄雑記

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