中国の世界戦略

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 9・11同時多発テロに続き、サブプライムローンにより世界的な金融危機に陥った。
 アメリカの威信が傷つき、下り坂を転げ落ちつつある。しかし、それでも、現在のアメリカは世界的な高い位置にあるのは、確かではあるのだが、中国の勢いが頭角をあらわしている。
 経済発展の急成長、資源獲得競争の拡大・・・多方面で中国の影響は拡大している。

 中国の目指すところは何か。
 中国は今後、どういう戦略を持っているのか。

「経済援助とバーターで中東・アフリカの石油権益を囲い込む「国営メジャー」の強欲」
郭四志(帝京大学経済学部講師/SAPIO 2009.6.24)

 中国の「経済成長のボトルネック」は3つある。
 「エネルギー需給のひっ迫」、「環境問題」、「技術イノベーション(重厚長大産業からの転換)」と続く。
 「中国の産業構造はまだエネルギーを大量消費する重厚長大産業が主力で、エネルギー供給がショートすれば、途端に経済が失速する危険が高い」。
 ちなみに、「エネルギー需要はまだまだ伸び続けている」。

 「中国は世界最大の石炭生産国なので石炭はほぼ自給でき、主に火力発電で利用されている」が、環境面は石炭は大きな害を及ぼす。
 中国の「一次エネルギー消費の特徴は石炭への依存度が高いことで、約7割が石炭」である。「一次エネルギー消費は、80年の4億2900万石油換算tから07年には18億6340万石油換算tにまで増加し、世界の消費量の12%を占めるに至った」。
 中国の石油事情は、「大慶油田など東部の主力油田の老朽化が進んで国内の生産量は微増に留まる」という。「93年以降、国内生産量を消費量が上回り、純輸入国に転じた」が、「消費量は急増」しており、そのため「輸入量は年々増加している」。
 「石油の輸入量は01年に6700万tだったのが、07年には1億8300万tにまで伸び、08年にはついに石油供給の半分以上を海外に依存することとなった」。「08年の石油生産量は前年比1.6%増の1億8900万tであるのに対し、消費量は5%増の3億8500万tに達し、純輸入量は1億9600万tとなった」。
 「国家発展改革委員会の研究機関は、20年には石油需要が5億9000万tから6億5000万tにまで伸びると予測し、輸入依存度は71%にまで上昇するとしている」。

 「中国公安部交通管理局の発表によれば、09年3月末時点の中国の自動車保有台数は1億7000万台で、この1~3月期は1日平均3万2000台ずつ増えた」という。中国の国内の自動車産業の勢いが大きく、「中国は今、モータリゼーションの真っ只中にある」といえる。

 中国の戦略に「原油価格が安いうちに、できるだけ大量に買い込んで備蓄しておくという長期的な戦略」がうかがえ、それも強かに。
 「エネルギー資源の確保は国家の命運を左右する課題である」。「中国の戦略は極めて明快であり、再び原油価格が高騰する日に備え、原油相場が低水準にあるうちに権益を獲得し、石油の備蓄を進める」。
 昨年2月19日、「中国とロシアの間で、原油供給に関する総額250億ドルの資金を融資し、その見返りとして、ロシアは東シベリアから太平洋原油パイプラインの支線を建設し、11年から30年までの20年間にわたって年1500t(計3億t)の原油を供給するという大型契約」。

 景気が悪化した現在、「原油価格が下落し、低価格帯で推移」。ロシアは「原油価格を1バレル70ドルと予測していたため」、ロシア経済は大きな打撃を受けており、「危機的であり、09年の経済成長率はマイナス6%と見込まれている」という。
 「中国はロシアが弱い立場にあることを十分に認識」し、「交渉の最終局面では、胡綿濤国家主席がサウジアラビアに飛んで原油供給の拡大について話し合うという巧妙な行動」を見せた。
 これはつまり、「契約しなければ、他から調達することも可能だと牽制したわけ」である。
 そうして、「ロシアも合意せざるをえなくなり、4月にはパイプラインの建設も着工」した。

 「3月2日には、ベネズエラとの間でエネルギー分野など12の合意書に調印。中国石油最大手のCNPC(中国石油天然ガス集団公司)とベネズエラのPDVSAは、オリノコ地域4鉱区の開発で合意し、年2000万tを生産し、合弁で設立した製油所に供給する」という。
 「4月9日には、南米で第3位のエネルギー資源大国であるエクアドルとも、『融資と石油の交換』協議に合意し、10億ドルの融資を決定。次いで、4月30日にはCNPCがカザフスタン国営石油ガス会社KMGと共同で、カザフ最大の民営炭鉱会社MMGを33億ドルで買収。KMGに対し、CNPCが50億ドル、中国輸出入銀行とカザフスタン開発銀行も50億ドルを融資する契約にも調印した」。
 「5月19日、胡綿濤国家主席はブラジルのルラ大統領とブラジルの大型油田開発で合意。中国石油メジャーのSinopec(中国石油化工集団公司)と国家開発銀行がブラジルの国営石油会社ペトロブラスの計画する大型油田開発に10年間で100億ドルを融資し、その見返りに、ブラジルは中国への原油輸出を拡大する」という。「最初の1年間は日量24万t、その後の9年間は同32万tに達する」。
 CNPCとSinopec、「両社とも子会社をニューヨークや香港の証券取引所に上場させ、潤沢な投資資金を手にして海外での資源開発投資やM&Aを展開している」。
 中国石油メジャーは、92年、「最大手のCNPCがカナダ・アルバータ州の開発に参画したのを皮切りに、現在に至るまでアフリカや中東、アジア、南米など30数か国、140件の炭鉱・開発案件に投資」しており、影響力を拡大させている。
 「08年後半には、Sinopecが18億加ドルでカナダの石油企業タンガニーカ・オイルの全株式を買収し、同社がシリア東部に持つ油田資産(日量約2万バレル)を獲得。09年1月にはCNPCがイラン国営石油と総額17億6000万ドルで北アザデガン油田の探鉱・開発契約に調印している」。
 これらの物事には何か目的があるもので、「M&Aによって技術的な差を詰めることも大きな狙い」であるだろう。

 ただ、石油を手に入れるだけではなく、「中国は03年から石油備蓄基地の建設に取り組み、既に遼寧省大連や山東省青島など4か所、1400万t分の基地が完成している。09年からは第二期事業として8か所の建設に着手し、第三期事業の計画も策定中で、備蓄基地建設を加速させている」。
 「経済危機にあえぐ国がある一方で、中国には2兆ドルにも達する莫大な外貨がある」という。
 一方の日本は「エネルギー自給率がたった4%に過ぎない」。

☆「金融危機を“奇貨”として動き出した「人民元世界通貨戦略」」
田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員/SAPIO 2009.6.24)

 「1930年代から40年代にかけて、日本軍が中国大陸で侵攻を重ねている時、中国には大きく分けて3支配区の通貨」に分かれていた。
 「『中華民国』を率いる蒋介石総統統治下の地域では『法幣』、日本軍が占領している地域では日本軍発行の軍票が南京の汪兆銘政権基幹銀行発行の儲備券、延安本拠の毛沢東指導の共産党解放区発行の辺区券」である。

 「蒋介石は30年代初め、軍閥が乱発していた中国の通貨を統一。英米の支援を受けた孫文肖像の『法幣』で、蒋介石は戦時体制を整えた」。「法幣は日系通貨を駆逐し、日本軍の物資調達を難しくさせ、さらに武力で攻勢を続けるしかなく泥沼にはまらせた」。
 「日本の敗戦後は一転して法幣と共産党の通貨『辺区券』との争い」となる。「辺区券はもともと解放区で細々と流通する程度で、共産党が物資調達のためには、武器を携行した解放軍兵士が法幣流通地域に割込むしかなかったが、共産党は通貨規律をよく守り、次第に社会各階層の信頼を勝ち取っていく」。
 最終的に「共産党は48年12月に中国人民銀行を設立、中国の新統一通貨、人民幣(人民元のお札)を発行。人民弊は法幣を圧倒し、翌年には国民党を台湾に追いやった」。「蒋政権は抗日戦争勝利後、腐敗堕落し、法幣を乱発したために悪性インフレを全土に引き起こした」ため、「通貨戦争の勝者が共産党政権」になったのである。

 人民元経済圏の戦略は動き出している。
 「4月8日には温家宝首相が国務院(政府)常務会議を開き、これまでドルや円などの国際通貨に限ってきた貿易代金の決済に『人民元建て』を試験的に導入する方針を決めた」。「上海、香港に接する広東省内の広州、深、珠海、東莞が対象だが、これらは台湾資本や東南アジア華僑資本の拠点である。貿易決済を通じて大口の人民元資金が東アジアに流出していくことになる」。
 「金融危機後、中国はロシアとの間で中央銀行によるルーブル・人民元決済業務の拡大で、韓国との間でも2国間通貨交換で合意している。今年2月以降、マレーシア、インドネシア、アルゼンチンなどとの間で緊急時の人民元に供給する通貨交換協定を締結」。
 「胡綿濤国家主席は5月19日、北京でブラジルのルラ大統領との間で戦略的パートナーシップ関係の強化をうたった共同声明に署名」。

 ドルは世界で最も信用の高い通貨であった。現在でも多くの影響力があり、そのため、「約2兆ドルに上る中国の外貨準備のうちその3分の2程度がドル資産」と、中国の戦略にはドルは大きな存在を誇っている。
 しかし、ここにきて、不安が生じた。それはこの資産が紙切れになってしまわないかということだ。だからといって、「米国債を売ればドルや米国債暴落の引き金を引いてしまう」ため、逆に身動きがとれなくもなっている。
 現在、中国が持っているドルは膨大な額である。
 「共産党は1949年の建国以来、朝鮮戦争時も文化大革命期も一貫して『ドル本位制』をとって、製品輸出で稼いだ代金は米国債などドル借用書で受け取って貯めてきた」ためである。

 ドルへの不安と、世界に対する影響力の点から、「人民元をドルのような国際決済通貨」にするという戦略もうかがえる。「海外諸国・地域と人民元で貿易し、人民元で売り、人民元で買う」というものだ。
 「ドルのような基軸通貨にすることは無理としても、人民元が通用する国や地域を広げ人民元経済圏を構築すれば、ドル準備の必要量はその分減り米国債を減らせる」というからだ。

 中国人の影響力が強くなっている。中国の景気が良くなり、中国人旅行客が落とすお金も多額になりつつある。
 「中台間では2008年12月に香港などを迂回しない空と海の直行便が始まるなど、大陸から台湾へのヒトとモノの流入が活発化した」。ちなみに、「中国人旅行客が持ち込む人民元の両替は2万元の上限がある」。
 「09年4月下旬、中国・南京で開かれた中台交流機関のトップ会談で、馬英九政権は中国資本による台湾投資など金融面でも門戸開放に同意した。合意により中台の金融機関による人民元と台湾ドルの決済システムが整備されるようになる」。「大陸資本が豊富な人民元を台湾の株式や不動産に投入できる。台湾の個人も企業も人民元のお札や人民元建て資産を選んで預金したり投資」ができるようになる。
 これには、中国の戦略もうかがえる。「人民元は台湾全土で流通し、人民元の象徴毛沢東が台湾ドルの象徴の国父孫文や蒋介石を駆逐するようになる」かもしれない。人民元の影響力が拡大するというわけだ。
 「共産党中央の統一戦線工作は争取(取り込み)、団結、改造、教育へと進む。人民元で経済社会を改造すれば、あとは『一つの中国』へと教育すればよい」。
 「台湾資本は中国本土だけでなく東南アジアに深く入り込み、東アジアの華人経済ネットの中核的存在である」。このことから、台湾をおさえることはメリットが大きく、「人民元経済圏の確立」の一歩となるだろう。

 人民元の世界戦略はまだ厳しい問題がある。
 「現在の通貨は、貿易よりもはるかに巨大な規模で移動する資本、または金融資産取引で価値が決まる。人民元の資本取引を規制している中国の場合、人民元を『第二の米ドル』」にするには、「上海の証券市場を外国企業に開放し、外国企業や政府機関が人民元建てで株式上場したり、起債する証券自由化が必要」だという。
 人民元が世界で拡大していくと、中国政府の手のひらではコントロールできなくなるだろう。
 「ここまで自由化すると、巨額の人民元が海外で出回り、海外市場での人民元取引が本格的」に始まり、「人民元は海外で自由に変動することになり、これまで中国通貨当局が外国為替市場に介入して、人民元の対ドル相場変動を厳しく制限してきた管理変動相場制が意味をなさなくなり、変動相場制に移行せざるをえなくなる」からだ。

 しかし、この状況になるには、「20年早い」という。「中国は沿海部と内陸農村部の経済格差が開き過ぎている。豊かな上海などは人民元高に十分耐えられるが、農村部は壊滅的打撃を受ける。農村部の都市化が進み、格差が大幅に短縮するまでは人民元の自由変動は不可能」だという。
 「ドルや円は米国や日本の政府が保証する紙片」であるが、「IMFが発行、各通貨との交換権利を約束する証書がSDR(特別引き出し権)」というものがある。
 「SDRはこれまでは一般に流通していないので通常の『通貨』とは違うが、SDRの交換レートはドル、円、ユーロ、英ポンドの4通貨の相場を総合して決めており、ドルが下落しても円やユーロの上昇で相殺され、価値は下がらない。SDR構成通貨は5年ごとに見直され、次の見直しは来年後半になる」。
 このSDRが注目となる。
 「SDRが国際通貨になれば、中国はSDR建てでの米国債発行を対米要求する。すると、中国は安心して米国債を買える」というわけだ。「SDR構成通貨は『国際通貨』としての重みがある」ためだ。
 このSDRを上手につかえばメリットは大きい。
 「例えば、中東産油国の多くはSDRの通貨構成比率に応じて、外貨準備の通貨の配分を決めている。人民元がSDRのメンバーになれば、中東産油国も人民元資産を持つ素地ができ、中国は外交攻勢をかけて人民元による石油購入を認めさせる」ことだろう。「先に挙げたロシアやブラジルとの通貨合意はその先駆けになっている」。
 これはつまり、「石油を自国通貨建てで購入できるということは、自国が自由にお礼を刷って石油を入手できるわけで、国家安全保障上極めて有利な立場になる」。

☆「中国がドル離れできない理由」
(Newsweek 2009.6.10)

 中国は、「超主権準備通貨構想に続き、ベラルーシやブラジルなどとの貿易の決済通貨としてドルの代わりに人民元を使う動きを見せている」という。
 これにより、「『ドル離れ』の一環として、過去5年間で金保有高を2倍に増やした」という。
 「アメリカが『財政を正常化』しなければ、10年以内に『台頭する中国と人民元が支配する』アジアの世紀が始まる」かもしれない。

 「40年代以来、ドルはほとんどの貿易および金融取引の勘定単位となり、そのおかげでアメリカは財政と影響力において特権を得た」。
 その「地位を失えば、アメリカの威信は失墜し、代わって中国が台頭すること」になるだろう。

 中国が「ベラルーシやアルゼンチンやマレーシアなどと結んだ『通貨スワップ協定』は大いに注目」され、「その目的は2国間貿易をドルではなく両国の通貨で決済すること」であった。しかし、「08年の世界貿易総額19兆5000億ドルに対し、中国の通貨スワップの総額は950億ドルに過ぎない」という。
 「全保有高が過去5年間で2倍になったといっても、それがドル離れを示しているわけではない。外貨準備高はこの5年間で10倍に増えたが、そのうち金が占める割合は2%に減っている。中国政府は実際には金離れしている」という。

 まだアメリカの影響力は大きい。
 「ドルが準備通貨でいられるのは惰性だけでなく米市場の強い吸引力のおかげでもある。GDPではアメリカはいまだに中国の2倍以上、貿易額は中国を50%上回る」という。

☆「驚天動地!3億人の失業者の大群が共産党一党独裁の根幹を揺るがし始めた」
茅沢勤(ジャーナリスト/SAPIO 2009.6.24)

 不況の影響で、中国でも「輸出の激減で、2008、09年2年間で2500万件、約1億人分の雇用が喪失する」という。

 「昨年初めに発表された世界銀行の中国経済に関する調査報告書によると、07年初めの段階で、中国では年間800元(約1万円)以下の最低賃金で生活している労働者が2億5000万人もおり、社会混乱の潜在的な要因となっている」という。
 「昨年秋からの金融危機の影響を受けて、そのほとんどが失業状態にあるのは間違いない」という。しかも、「すでに3億人もの失業者群が中国内にいる」という。
 問題は深刻で、「土地を失って流浪の民と化している農民が5000万人もおり、今後、毎年50万人以上も増え続けていく可能性がある」という。
 「中国政府のシンクタンク、社会科学院によると、昨年暮れから今年初めにかけて、農民工(出稼ぎ労働者)だけで約2500万人が職を失い、昨年の都市部の実質的な失業率は『9.6%』」だったという。この数字は、「中国政府の公式発表である『4%程度』と倍以上も開きがある」。しかも、「今年は2ケタに乗る可能性が大きいともいわれる」そうだ。
 さらに、「今年は610万人の新規大卒者が予想される他、07、08年の2年間に卒業したものの就職できなかった250万人と合わせた計860万人のうち『500万人が就職困難に陥っている』」という。

 中国政府が世界で影響力を及ぼし、資源獲得に奔走し、成長・拡大させようとしている背景の一つには、「国内総生産(GDP)が1%成長すれば、100万人の新規雇用が生まれる」とされ、「中国の労働市場は毎年1000万人を超えるペースで拡大し続けているから、10%成長を維持しなければ、労働力を吸収できない」ということがある。
 「昨年の経済成長率は9.0%と6年ぶりに10%」を割り込んでおり、「今年の第1四半期(1~3月)の成長率は6.1%と、これまでにない低成長率を記録。世銀は、今年の中国の経済成長率は6.5%に減速するとの見通しを発表」。これは「19年ぶりの低水準」である。これは国内の労働市場を維持・向上させるためのハードルが高いことがわかる。

 「経済情勢が厳しくなれば、社会不安はますます高まる」。
 「中国では経済ブームに沸き返っていたこの数年間でも、暴動、ストライキ、デモ、集団抗議行動の数は年平均で9000件近くに達している」。つまり、不安定になれば、さらに拡大していくだろう。
 経済危機の影響が深刻に影響した広東省では、「中小企業を中心に約5万社が倒産し、給料に支払いが遅れている多数の農民工がデモや集会をし、暴徒化するなど大きな混乱に陥ったことから、中国政府は武警や軍を投入して治安対策に必死」な状況だ。
 この不安定要素を重大な問題としているのだろう。「中国政府は増え続ける失業者の群れが治安を悪化させることに強い懸念を示しており、昨年夏の北京五輪開催をきっかけに、武装警察部隊を増強して治安維持部隊を編成している他、群衆によるデモや集会、地方政府の庁舎などの焼き討ちにも人民解放軍を投入するなど、治安の維持に神経質になっている」。
 同時に、それだけ脅威に対して、コントロールができなくなっているのだろうか。

 「大量の出稼ぎ労働者と移民の失業、貧富の格差の拡大もマフィア増加の原因であり、黒社会がはびこる背景には中国の経済や社会の変化」があげられる。「黒社会が勢力を拡大すれば、共産党政権の存立基盤を脅かす大きな原因にもなる」。
 不安定な要素が拡大すれば、負の連鎖になり、負のサイクルが大きくなりかねない。

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