北朝鮮問題(From SPA! 2009.4.14)

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文壇アウトローズの世相放談「これでいいのだ!」 VOL.334
「テポドンで狂気を演出しても、金正日にはカリスマ性がない」
坪内祐三、福田和也

 「北朝鮮はこれまで『国際常識からはずれたならず者国家』として、外交交渉を優位に進めてきた」。その背景には、「とにかく何をするかわからない国」というイメージ戦略がある。それは、「日米」だけではなく、「ロシアや中国にも」である。

 とにかく何をするかわからない国。このことを意識させるためには、「特に国境を接しているロシアと中国に、『多少でも機嫌をとらないとしょうがない』と思わせないといけない」。そのため、「狂って見えないといけない」のだろう。
 もし、「以外とまともな判断もできる」と判断されたら、「これから先、食糧不足だろうとエネルギー不足だろうと、自分たちで勝手に解決」しないといけない状況になりかねない。

 今回のミサイル発射は北朝鮮にとっても、良し悪しみたいだ。

 北朝鮮ミサイル騒動で、迎撃態勢を整えていたわけだが、「日米韓がイージス艦」を出しているため、「北朝鮮製ミサイルの性能」がわかってしまうからだという。そのため、「基本的には好ましくない」という。

 そのミサイルに対し、日本の体制はどうであろうか。
 「北朝鮮のミサイルが発射されてから、日本に着弾するまで10分間しかない。ということは、迎撃ミサイルを『撃つ・撃たない』の判断を総理に上げる時間はない」。恐らく「その判断は現場の指揮官に委ねることになる」だろう。

ドン・キホーテのピアス 711
「日本独特の「入社式」が意味するもの」
鴻上尚史

 日本の就職状況は、「卒業した年の春、一斉に就職する」というもの。それが、「唯一のまっとうな道である」ような感がある。
 極端なことをいうと、「日本ではきちんとした入社式がないような就職は、すべて、メインストリームから外れている」という。

 筆者の経験であるが、「大学3年の時に山ほど送られてきたリクルート関係の雑誌や案内が、留年した途端、来なくなった」という。このことは「あなたは就職戦線からは、落っこちた人」という「世間的な烙印を押された」感じを受けるかもしれない。

 「欧米には、入社式」というのはないという。日本とは社会のシステムが違う。
 日本のように「入社の時期が同じ」ではなく、「国によっては、年4回、入社の時期があるとか、まったくバラバラに入社する」といった具合だという。
 ヨーロッパもアメリカも、全員同じ時期の入社もなければ、入社式というもの」もない。

 入社式というのは、「日本の『世間』の象徴であった『会社』は、メンバーを『世間』の一員として迎え入れるため」の儀式なのかもしれない。「『世間』のメンバーになるため」には式典に参加しなければならない。「規制や序列の厳しい集団、つまり『世間』は軍隊をはじめとして高度な『儀式性』をメンバー」に求めるわけである。これが「『世間』のメンバーになるための必須条件」になるのかもしれない。
 そう考えると、「『年功序列』と『終身雇用』の『会社』は、新入社員を新たな自分たちの『世間』のメンバーとして受け入れるために、『儀式性』の高い入社式をする必要がある」ということが理解できる。
 そうすると、「非正規雇用の人とか派遣社員の人には、入社式がない」ことから、「『会社』という『世間』の一員とは認めていないということ」になり、そのことが格差社会の悪循環、人権問題の悪循環につながっているのかもしれない。
 儀式は大切かもしれないが、儀式にとらわれすぎるのも問題だ。

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