大学の学生争奪戦の影響(From SPA! 2009.3.24)

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「[ヤバい大学]の壮絶キャンパス事情」

 大学による学生争奪戦がすごいことになっている。大学による格差も生じており、下位は熾烈な競争となっている。
 「東大・京大を筆頭とした国公立大学はもちろんながら、私立大学でも早慶などの有名校」は、「入学定員1500人以上の有名私大65校だけで総志願者数306万人の約7割、214万人を集める寡占状態」だという。そして、「残り3割をめぐってしのぎを削る500校が熾烈な学生争奪戦の競争にたたされている。
 そうした背景があって、「私立大の定員割れ率は99年に10%を突破したが、その後は急激に増加しています。今年度は私大のほぼ半数にあたる266校が定員割れを起こしており、死屍累々の惨状」となっているという。「その上、09年4月にさらに10校が開校予定ですから、大学間の生き残り競争は激しくなるばかり」だという。

 この背景には、

「偏差値信仰と受験テクニック教育批判の高まりを受けて、91年に文部省(当時)は大学設置基準を大幅緩和」したことがスイッチが入った。「これ以降、大学設置数は92年の523校から、08年の765校へ急増。ほぼ横ばいで推移した国公立大と対照的に私大は200校以上も増加し、今から589校を数える」ほどになったという。

 その影響をもろに受けたのが私大である。それも下位500校。
 「私大の下位500校」は、「人目を引くユニークな学部名」をつけたがる傾向があるという。それは、「03年に文科省の学部設置基準が緩和され、既存学部の改組による新学部設置が容易になった」ためである。
 ただし、このことが良い結果につながっているかといえば、そうでもない。「受験生にとっては学部名と就職先のイメージが合致しにくかったり」するという。「就職試験の際にも、人事担当者は学部名を見てもその学生が何を勉強してきたのかわかりにくいし、学生自身も答えにくいので、不利益を被る可能性がある」という。「従来の学部よりも学問領域が細分化されがちですから、入学後の学生のニーズの変化に対応できず、中退者が生まれやすい」というデメリットがあるそうだ。
 ただ、これは本人がきちんと勉強して、求める方向を持っていれば問題はないだろう。何のために大学に行くのかが問題である。

 他にも悪影響を与えてしまったことがある。
 「最もポピュラーな学生獲得方法は、一般推薦、指定校推薦入試、アドミッション・オフィス(AO)入試と呼ばれる自己推薦入試である。00年に文科省は、私大の経営状況を心配する親心からか、私大の推薦入試比率を3割から5割に引き上げ、さらに06年には国立大が、「推薦入試プラスAO入試で5割」へ拡大させた」。
 その結果、「AO入試は、08年度の導入校は、国公立を含めた全大学の7割、498校にも上って」おり、「実施校全体での倍率は約2倍」だという。
 「AO入試は調査書や小論文、面接などで受験生の意欲や個性を総合的に評価するための入試方法であり、一般入試よりもコストがかかる。しかしそれでもAO入試を実施するメリットとは、経営的な判断として一般入試時期より前倒しで学生を確保できること」がメリットにあり、採用されているとみられる。
 ただ、教育ありきではなく、経営ありきな感が漂っているのはいうまでもない。学校自体がなくなってしまったら話にならないのだろうが・・・。

 そのAO入試であるが、「本来は一般入試と異なった多様な入試方法により、バラエティ豊かで優秀な学生を選抜するのが目的」という。
 「関西大の09年度AO入試では720人の応募で倍率3.5倍。また、関西学院大は929人が応募し、倍率は約2.7倍。定員割れ大学の回答では、AO入試における志願者数イコール合格者というパターンは少なくない」そうだ。AO入試の本来の役割が適応している「大学ではAO入試の倍率も、しっかりと2倍、3倍をキープしている」であるが。
 本来のAO受験ではないAOは受ければ合格パターンが多いということから、これにより、教育全体にも大きな影響が出るだろう。

 それによって、「実際、AO入試組の学生はただごとではない」ほど質に問題があるという。そのため、「高校の授業の延長みたいな補習授業をやっている」そうだ。「費用もかかるし、AO入試組からは授業料を余計に…なんていう話も出るくらい」だそうだから深刻である。
 「AO入試で学生は確保したのだが、入学後のケアにカネがかかりすぎてしまい、結果、自らの首を絞めることとなった」という負のサイクルに陥ることもあるという。
 そうしたことから、大学の質への疑問は大きくなるばかりである。

 大学は急増したのだが、肝心の学生はどうだろうか。
 「肝心の志願者数は少子化の影響でまったく振るわない。92年には205万人を数えた18歳人口が、08年現在は124万人と大幅減。この間、大学進学率は36%から52%に上昇」したという。
 ただ、ここに大きな問題が発生している。教育向上は経営というテーマによって、ないがしろになっている傾向にある。

これは事件だ VOL.626 神足裕司のニュースコラム
「ハウンジング・プアにつけ込む貧困ビジネスのえげつなさ」

 「『施設付鍵利用契約』」という契約があるそうだ。「部屋ではなく一時的に鍵を貸すという」もので、その「狙いは部屋の借主を保護する借地借家法から逃れるため」だという。
 なぜ、こんな契約があるのだろうか。
 それは、「悪質業者は、1日でも家賃が遅れたら鍵を取り替え」る。そして、「また部屋に戻るには違約金(1万5000円程度)を支払わせ」、「そこに高利もつく」という。
 「借地借家法で大家が借主との契約を打ち切っていいのは、家賃を3~4か月滞納した場合」。「それも裁判に訴え、給料や家財道具を差し押さえて競売する、という手順を踏むのが法治国家の原則」である。「鍵を勝手に替えたら不動産侵奪罪(占有権を奪う)」になり、「大家といえども、人が住む室内へ勝手に入り込んだら住居侵入、家財を処分したら窃盗罪」になる。
 家賃を払うのが遅れたら、即刻、鍵を替えられてしまうという話は聞いたことがありました。新たなビジネスかなと思っていたら、そうでもないみたい…である。

 「施設付鍵利用契約が、裁判の中で「実態は賃貸契約だ」とまやかしを指摘されると、敵は「一時使用契約」と改める。「一時使用契約」とは選挙事務所のように出ていく時期がはっきりしている場合使うものなのに。それもおかしいと指摘されると「定期借家契約」と改め、契約更新をタテに追い出しを正当化する」という。
 さらに、「鍵を替えた場合の「違約金」は「施設再利用料」と改め、それも指摘されると「生存確認出張料」と改める」という。
 まさに、いたちごっこ。

 「家賃保証業者とは、借り主が家賃を滞納した場合、代わって支払う業者」のこと。この業者は、「東京より大阪に多い」という。ちなみに、「滞納家賃には法外な金利がつく」。
 「ゼロゼロ物件というニュービジネスに乗じた不動産業者。果ては暴力団まがいの債権取り立てに走る」という。
 法律の穴・すき間を狙った新たな手口…。

ドン・キホーテのピアス 708 鴻上尚史
「で、先週の騒動になったテストの話です」

 「ムードで語らないで、ちゃんと正確に語りましょう、というのが異文化コミュニケーションするための大切な要件」である。
 「上映に反対している映画を見ていないとか、放送直前のアニメに放送中止の署名をしたのに内容を知らないとか、ムードで語ることがあまりに多い」。「ちゃんと、事実と向き合いましょう、そこからしか実質的な解決方法はないですよ、ということ」である。
 このことは、本当に大切なことで、マスコミに影響されることはあるでしょう。生活するにおいて、マスコミの存在は大きいと思います。そこで知らず知らずのうちに洗脳(言葉は悪いですが)されることもあるだろう。そのため、ムードということをきちんと意識することはとても重要なことである。

 そこで、とても大切なことが、「知識を持つだけではなく、問題解決の能力を問う、ということ」である。
 問題解決能力を高めれば、知識も高められる。

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