水危機がアジア太平洋地域に大きな問題となっているみたいだ。
中東から日本、豪州などのアジア太平洋地域(約50カ国)では急激な経済成長と人口増により、水不足が深刻化しているという。
2012年時点で安全に使用できる1人当たりの水量は約4,800立方メートルと、世界5地域の中で最も少ない状態。さらに、2050年には約4,100立方メートルまで減るとみられる(国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)のチームによる、各国や大学の研究成果などをもとに世界5地域の人口や自然災害の発生頻度などを分析した結果)。
しかも、この地域では、この40年余りに自然災害で約200万人が亡くなっているが、その93%が豪雨や台風、干ばつなど水関連の災害だったという。
水は生活の根幹を支える存在
今後、水獲得が重要な課題になる中、水不足だけではなく、水関連の災害問題もあり、水危機に対し、どう取り組むべきか、試行錯誤が続きそうだ。
水は私たちの生活の中で重要な役割を担っているため、水危機が深刻になれば私たちの生活スタイルに大きな影響を与えることになる。
水があるからできたこと、つくることができた物など、水の存在があって得られるものが、実は多く存在するだろう。
水不足は単なる水がないだけではなく、生活に必要な消費だけでなく、生産過程などにも大きく影響するため、水による危機は生活の土台を揺るがしかねない。
水の恩恵は大きいが、水による災害も見過ごせない。水をどうとらえ、どう利用していくか。今後の取り組み次第で、水から得られる恩恵も変わってくるだろう。
【参考資料】
・「水危機 アジアもっとも深刻 人口増で不足、災害多発 国連報告」
毎日新聞 2015年4月6日(月)