人気のある仕事、安定する仕事は変化する

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 将来の生活が必ず安定する仕事は何だろうか?

 そんな問いを多くの人は抱きながら、日々選択をし、生活を送っている。
 安定した仕事は魅力的で、特に不況の際にはその魅力は大きい。現在の日本でも、民間より国に関わる仕事が有望視されている。しかし、環境が変われば、有望視される仕事も変わってくる。

 中国では、国の仕事の有望視は高いが、かつてはタクシー運転手に人気があったという。当時はまだ外国人しか持つことができなかった「外資兌換券」が手に入りやすく、これが収入にも繋がったためだ。
 タクシー運転手の次は、「個体戸」。そして、弁護士や官僚人気も高くなっていった。官僚は賄賂などの副収入が大きな魅力とされたという。一方、国営企業は、鄧小平や江沢民時代で厳しい状況になったが、最近では一転して人気の高い仕事になってきた。
 しかし、官僚人気は続かず、最近では官僚批判が高まり、官僚が贅沢をすれば叩かれるようになった。一方、国営企業は正々堂々と高給をもらえることから、その人気は高まっているという。

インドの変化する状況

 インドもかつては、国の仕事や国に関わる仕事が人気だった。市場は独占化が進められており、新興企業が入る余地は少なかった。市場に入るにも「ライセンス・ラージ」というライセンスが必要になり、そのライセンスを取るために、賄賂などの問題が深刻になったそうだ。
 しかし、こうした問題から、政治が変化する。政権交代が起き、大胆な民営化・規制緩和・グローバル化が進められた。そうした結果、今では人気の高い仕事は、民間企業など主にIT企業が高い位置をしめる。

 日本も国の仕事の人気が高かったが、高度経済成長期は民間企業人気が高まり、国家公務員などの仕事は不人気だった。しかし、バブルが弾け、不況になると、逆転する。
 国の文化や生活、政治環境など、生活を支える環境により、人気の仕事は変化する。将来が安定する仕事は刻一刻と変化するわけだ。
 状況が変化する中、多くの人々は先の動向を見極めようとしながら、生活をしているが……そうした流れは新たな問題や変化を発生する……そうした変化に対応できる人が、今後の動向の強い位置を占めることになっていく。

参考資料

・「「龍」と「象」の比較学 第36回 時代の空気で一変する 中国の「理想の職業」」
(COURRiER Japon 2013.6)
・「「龍」と「象」の比較学 第36回 高い給与と自由を求めて 若者たちは「外資」を目指す」
(COURRiER Japon 2013.6)

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