地球温暖化が与える影響

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 地球温暖化問題は依然として続いている。その影響は深刻で、私達の生活に大きく影響してくる。
 気候変動が及ぼす影響は実に様々だ。そして、それらは一つの現象に留まらず、他の現象を引き起こし、様々な影響を連鎖させていく。
 2007年の国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、中国とインド(特に北部)などの経済成長地域では、21世紀末の気温上昇が実に5度前後と予想されている。
 温暖化が進むと集中豪雨が起きやすくなり、降雨パターンも変わり、洪水や干ばつといった自然災害が増加する可能性が高くなる。中国南・西部では、1950年代に比べ、洪水の件数が7倍に増加したという。
 まだ解明されていないみたいだが、気候変動がモンスーン(季節風)に及ぼす影響も大きな懸念事項だ。インドのモンスーンは陸地と海面の気温差から生まれ、夏には陸地の気温がインド洋上の気温より高くなり、湿った空気が海から陸へと地上に大量の雨を降らせ、農作物に恵みをもたらす、というサイクルになっている。
 しかし、温暖化で陸地と海面の気温差が今以上に大きくなれば、モンスーンの威力も一段と増し、災害に発展することになる。モンスーンの時期がずれた場合は、農作物の収穫に好ましくない影響を及ぼす可能性も。

温暖化は「水」問題を深刻に

 そして、今後、問題として課題になりそうなのが「水」だ。
 中国もインドも、農業用水や飲料水の大半をチベット高原やヒマラヤ山脈の氷河に頼っている。氷河から溶け出た水が長江や黄河、ガンジス川やインダス川を潤している。しかし、ヒマラヤ山脈の気温は世界平均に比べ、3倍の速さで上昇しており、その分氷河も急速に溶け出し、35年間には消滅する可能性があるという。
 これは、季節によりガンジス川やインダス川が干上がるようになるかもしれない。そうなれば中国とインドに住む人々が使える水の量は、今世紀中に20~40%ほど減ってしまいかねない。
 現在も中国では過去半世紀で最悪の干ばつが起きており、3億人が水不足に悩み、2,000万ヘクタールの農地に被害が出ている。さらにいえば、稲の生育期の最低気温が2度上がるごとに、アジアの米生産量は10%減るとの予測もあり、農業生産高は2030年までに10%減る恐れがあるという。
 つまり、中国でもインドでも、新鮮な淡水の入手が困難になるということで、そうなれば両国の資源獲得競争も今以上に激しくなる。競争が激しくなれば、他の国々の競争も激しくなり、資源争奪戦の危機状況に陥っていく恐れがある。
 これらのことから、温暖化による気候変動は深刻な問題になっているが、その対策が一律にはいかない。なぜなら、地域によって影響は変わってくるからだ。モンスーンの例でいうと、中国ではモンスーンの規模は弱まるかもしれない。先のIPCCの報告では、21世紀末の気温上昇が西ヨーロッパなどでは2度程度とされる。環境の条件が変われば、それぞれ対策は変わってくる。
 とはいっても忘れてはならないのが、地域別でそれぞれの対策は違ってくるかもしれないが、「ベースとなる根幹の対策はシンプル」なのではないだろうか。

【参考資料】

・「中国とインドが払うツケ」
シャロン・ベグリー(サイエンス担当)(Newsweek 2009.9.9)

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