人口問題 中国が抱える課題

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 中国の勢いに強い眼差しを送る世界各国。欧米、日本などでは経済危機による緊張の真っ最中だ。そんな中で、中国といった新興国の行為が注目される。軍事拡大から経済拡大まで、様々な分野で中国の行いは注目されるわけだが、中国にも様々な問題が山積みされている。
 経済発展に伴うエネルギー問題にしても人権問題にしても、大きな課題とされているが、その中でも人口問題は今後、中国の行方に大きな影響を与える要素になってくる。

 1970年代から中国では、人口増大の問題対策として、人口を抑制するために「一人っ子政策」という生育計画を行ってきた。この背景には、50年代のベビーブーム及び60年代に毛沢東の進めた多産化政策の弊害があった。
 それでも、しばらくは人口の増大は続きそうだ。中国の人口は2039年頃まで増加し、ピーク時には最大で16億人に達するという。ある推計には、2033年に15億人になるという。
 問題は人口の増加だけではない。中国では男の子をありがたがる傾向にあり、一人っ子政策により男女の比率に異常が出てきているそうだ。深刻な問題となっているのは、女の子の場合、捨てたり売ったりする行為が横行しているともいう。
 このことから、19歳以下の男女の人口比は、女性が2,377万人少なく、2020年までに結婚適齢期に達する男性が女性を2,400万人上回っており、1,000万人以上の男性が結婚できないという予測もある。

少子高齢化に、経済への影響

 そして、もう一つ問題がある。それは世代別の人口比だ。毛沢東の多産化政策化で生まれた世代が多くなり、人口比の中で若者より多くなっていくということだ。つまり、日本以上の高齢化社会を迎えるといわれる。高齢化率(65歳以上)は2072年まで25%を割ることはなく、ピーク時には45%を上回り、若者一人が老人一人を養うということになる。
 さらに、中国に襲いかかる問題がもう一つ。これらの人口問題の影響は経済に大きく影響する。
 これまでの中国は農村から都市へ労働力が供給されているという流れになっていた。しかし、それも滞りがちになり、労働者の賃金が上昇していく可能性が高い。これはつまり、産業の構造転換期に差し掛かったことになり、外国からの投資が急減する可能性を孕んでいる。

 中国の経済は現在、世界的に大きな影響力を持っている。中国の経済発展は、日本から見るとうらやましくも、どこか疎ましく思うこともあっただろう。しかし、今は中国がつまずくことになれば、日本にも大きく影響してくるのが現実だ。
 中国の今後の大きな課題は、先進国、日本も抱えている問題だ。それに、日本の人口問題の解決策は芳しくない。中国は人口問題に対して、どう対策を練っていくのだろうか。

【参考資料】

・「「龍」と「象」の比較学 第14回 人口問題 中国経済に暗い影を落とす 「人口ボーナス」の終わり」
富坂聰(COURRiER Japon 2011.8)

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